肉離れのなぜ
調律整体の考案者SAKAMOTOの考える原因と治療法:肉離れ編
目次
■一般的に言われている原因
肉離れ(筋挫傷)は、筋肉が急激に引き伸ばされることで筋線維が部分的に断裂することによって。野球では特に太もも(ハムストリング)やふくらはぎ、内転筋に多く見られます。
■よくある事例と対策
野球で起こる肉離れについて、よくある事例と一般的に言われているその対策をお伝えします。
・急なダッシュやストップによる筋肉の負担
走塁時のダッシュや急停止、急な方向転換、一塁への全力疾走、盗塁時の加速・減速、守備時の瞬発的な動きゴロを追うためのダッシュ、ランニングキャッチ後の急停止など。
▶対策
ウォームアップをしっかり行い、筋肉を十分に温める。
・スイングや投球時の過度な負担
バッティング時:強いスイングをする際に、太ももの内側や腹斜筋を痛める。下半身の踏ん張りが強すぎて、ふくらはぎや太ももを痛める。
ピッチング時:下半身の使い方が悪く、踏み込み足に無理な負担がかかる。疲労がたまった状態で投げ続けると、筋肉が硬くなり肉離れを起こしやすくなる。
▶対策
スイングや投球フォームを見直し、筋肉に無理な負担がかからないようにする。
・筋疲労の蓄積とケア不足
連戦や長時間の練習で疲労がたまる。疲労が蓄積すると、筋肉が硬くなり柔軟性が低下する。
筋肉の回復が追いつかず、小さなダメージが蓄積する。
▶対策
十分な休息をとる(睡眠・クールダウン)、練習後のアイシング・マッサージを習慣化する。
・ウォーミングアップ・ストレッチ不足
筋肉が冷えた状態で急に動くと、筋繊維が引き裂かれやすい
特に寒い季節はリスクが高まる
▶対策
ジョギングやダイナミックストレッチで筋肉を温める。
特にハムストリングやふくらはぎを重点的にほぐす。
・柔軟性・筋力不足
筋力不足で負担を支えきれない。下半身の筋力が弱いと、急な動きに耐えられず筋肉が断裂しやすい。
柔軟性が低いと肉離れのリスクが上がる。筋肉が硬いと、無理に伸ばされたときに損傷しやすい。
▶対策
日頃からストレッチを行い、柔軟性を高める。
下半身の筋力トレーニング(スクワット・ランジなど)を取り入れる。
■調律整体の考案者SAKAMOTOが考える肉離れの原因と治療法について
肉離れは、スポーツをしていて、よく起こるケガのひとつです。
私が長年スポーツ選手を治療してきた中でも、肉離れでの来院は、とても多いです。
肉離れになった選手に話を聞いてみると、
・筋肉の疲労
・ウォーミングアップ不足
・柔軟性の低下
など、大抵は「筋肉が正しく動きにくい時」に肉離れになっています。
一方で、同じ条件下にあっても肉離れをしない選手もいます。これは一体なぜだと思いますか。
・私の考える理由
答えのカギは「バランス」にあります!!
身体にはバランスを保つセンサーが備わっていて、「様々な筋肉の出力を上げたり下げたり」して関節をコントロールしています。
そのバランスが崩れてしまうと、うまく筋肉に指令が届かなくなります。
その結果、関節が過剰に動いてしまうことで一部の筋肉に大きな負担がかかり、肉離れを引き起こしてしまうのです。
つまり、バランスを整えることで動かしたい筋肉に指令がうまくいくようになり、肉離れを引き起こす確率を激減させることができるということです!
さらに、バランスが整うと筋肉出力も増大するため、副次的効果としてパフォーマンスアップも期待できます。また、あらゆるケガの予防にもつながりますので、一石二鳥三鳥ですよね!!
■調律整体での治療法
ここからは、調律整体での治療法についてお伝えします。
まずは、筋肉・関節の連動性や神経伝達を最大限に発揮させるための調律をして、バランスが崩れないように整えます。
更に状態を良くしたい場合には、身体の使い方の訓練をしていきます!実はこれが1番重要なんです。
ハイパフォーマンスを追求する選手は、この訓練を欠かしません。
筋肉を過剰に使うのではなく、身体の深部の筋肉をうまく使うこと。そして、関節を自由自在に操れるようにすること。
簡単ではありませんが、できるようになると、パフォーマンスが上がり、更にケガをしにくい身体になっていきますよ。
最後に、肉離れをするとクセになるとよく言われますが、それもバランスが大きく関与しています。
痛みが取れたからと言ってバランスが悪いまま復帰してしまうと、大きな負担がかかって再発したり、別の場所に肉離れを起こしたりと、慢性的な不調に悩まされることになりかねません。
肉離れの後は、本当に気を付けてくださいね!
バランスが崩れてしまう原因には、「バランスセンサー」の働きも大きく関わってきます。
実は、身体の状態が変化するに伴い、センサーもアップデートしないと正しく機能しないのです!!また次回、バランスセンサーのアップデートの重要性についてお話ししますね。
以上、今回は肉離れについてのお話でした。お読みいただきありがとうございました。